「そういえば・・母親になるなーんて思ってもみない夢のまた夢だったんだよな」



この発言の理由はおよそ1時間前にさかのぼる

実は向こうの世界に帰った望美に昔の子供の頃のアルバムを持ってきてもらったのだが・・


「もうちゃんの注文って・・酷いよ!!!」


第一の発言がこれだった

その訳は私のお婆様に分厚いのを5冊全部持たされたらしくヒーヒー言いながら持ってきてのだそうだ


「悪い悪い・・アリガトウ望美」

「もうっ・・・まぁいいやちゃんのお願いなら例え火の中水の中だし」


そう言って笑い望美はまた来る!!と言って白龍の逆鱗で帰っていった







『お母様!!』

『わぁ!!どうしたのそのお花綺麗だねっ嬉しいーどうしよっ花瓶貰ってこなくちゃねぇ』

『あ・・身体にさわるから私が持ってくる』

『じゃぁお母さん可愛い娘に頼んじゃおっかな』


お母様は私が生まれてすぐ・・ガンの為入院した・・

進行が速いらしく治すのはこんなんだ・・と言われお母様はいつも病院で寝たきりでお出かけなんていうものは2度ぐらいしか記憶にも無い

そんな中でいつもでも記憶に妬きついていたのは死ぬ時までもただずっと笑顔だったという事だ



「あれ??何してるんです??」

「あぁ弁慶・・いや・・えーと・・」

「ふふふ望美さんが帰ってしまってからずっと縁側に居たのでしょう??」

「・・やっぱり隠せないなあぁずっと居たでも今日は・・そんなに寒くない」

「そうですがやはり薬師としても・・貴方を愛おしいと思う夫としても心配です」

「ばっ・・そんな恥ずかしい事さらっと言うな!!!」

「ふふふ貴方は本当にその照れる反応はいつまで経っても可愛いですね・・でもお腹に子供の居る身の上なんですから」

「解っている・・さて・・じゃぁ中で続きを・・うわっ!!!」



ボスッ

体がグラッと揺れ弁慶がふっと身体を受け止める



「まったく危なっかしい大丈夫ですか??」

「・・あぁ大丈夫だ・・おい手を離せ」

「危なっかしい人の手なんて離せませんよ・・さっどうぞ僕が連れていってあげますから」

「何で抱き上げる方向に行く!!アホかお前は!!・・たくっ・・・きゃっ!!おいっ何をする!!」

「言い訳の聞かない方は実力行使です」



ニコーッと黒く笑う弁慶に苦笑する

アルバムを抱えながら私を抱きかかえそのまま部屋へと足をすすめる



「まったくもう少し素直になればいいんですが・・」

「・・・お前がもう少し手加減と常識をわきまえてから考える」

「またそんな可愛くない事を言うんですか・・いけない人ですね」

「・・・元からだ」

「誰にその性格似たんです??貴方のお婆様に聞いたところお母様は正反対だと聞きましたよ」

「悪かったなあいにくだが父親にだ」

「何で娘が父親に似るのか解りかねませんね」

「うるさい」



部屋に着き中に入って障子をピシャンッと閉める弁慶

私を慎重に床に降ろしその隣に重たかっただろう分厚いアルバムを積み重ねる

その後自分も適当な場所に座り込んだ



「で・・それは何なんです??」

「ん??あぁ・・えーと・・記録写真集みたいな感じだ」

「記録ですか??」

「私の小さい頃からの写真が全部入っている・・写真ていうのはこの前望美が持ってきたやつだ」

「あぁ解ります・・拝見してもよろしいですか??」

「別に見ても楽しくないぞ??写っているのは体外私とお婆様だ両親は速く2人ともいっていしまったからな」


「小さい頃の君が載っていれば見ないのは損です」



また赤面してしまうような事をいう

唇をかみ締めそっぽを向いたまたクスクスと笑い

私は近くにあったアルバムを手に取る


ずいっ


「・・・何で私が見ているものを覗く」

「2人で見たほうが楽しいじゃないですか・・ふふふやはり小さい頃のも予想以上に可愛いですね」

「う・・うるさいっっうるさいっっ」

「顔が真っ赤ですよ??大丈夫ですか??」



くゥと思いながら目線を逸らす

楽しそうにニコニコ黒い笑顔を振りまく弁慶

その瞬間腕をつかまれ引っ張られて弁慶の胸に崩れ落ちた



「うわっ!!!」

「こうして見たほうがよく見れますよ??」

「っ!!こんのっ!!妊婦は大切にだろうが!!!」

「これは侵害ですね愛情を持って育てたいんですよ僕は」

「アホか!!まだ生まれてもいないだろうが!!」

「ほらほら余り騒ぐとお腹の赤ちゃんに響いてしまいすよ??」


「怒鳴らせてるのは誰だー!!!!!」



ふぅふぅと肩で息をしながらしょうがないので

弁慶の大きなひざの上に座る

満足そうに笑うコイツがまた憎い・・そう思いながらも赤面してしまう私は・・

やはりこれも惚れた弱みという奴だろうか??



「・・・ん??この方は??」

「・・あぁ・・私の母さんだ・・まだ生きていた時のな」

「そう・・なんですかお優しそうな方ですね」

「母さんは世界で1番優しくて鮮明で穏やかな綺麗な人だ・・私も母さんが大好きで・・」

さんはやはりお母様にでもありますね」

「は??」

「そうやって優しそうな顔で微笑む姿はこの写真の中のお母様とよく似ていますよ??」



目をパチクリさせて彼を見た

ニコニコ笑って私の頭を撫でてくる



「・・天然タラシ」

「聞こえないことにしときますね」

「子供かお前は・・・」

「お互い様です」


「ありがとう・・」



顔を真っ赤にしながら言うと驚いたように目を見開いて嬉しそうに笑う弁慶



「本当に可愛い人ですね・・貴方を愛せる僕は本当に幸せモノです」

「・・お互い様だ」




愛らしい意地っ張りなでも優しいような