月は唯一の夜にか輝く光
科学的に言えば色々ある理由は異なるけれど
小さい頃死んでしまう前の私を生んでくれた本当の母親が私に言った
「月はね・・道を間違わないように色んな人達を照らして怖くないよって見守ってくれてるのよ??」
その言葉が今だに耳にこびり付く
そしていつだっただろうか天国からお母さんのお迎えが来たのも
こんな付く世の明かりが差し込む中だった
病室にはお母さんを助けようとしてくれるお医者様と看護婦さん・・そして付添い人は私だけ
星の闇に隠れて
「さん!!!」
「望美ちゃん・・・・」
「何所行ってたんですか!!ずっと心配してたんですよ!!!」
「あ・・ゴメンなさい・・」
帰ると焦った顔の望美ちゃんが飛び出してきた
しかも着物が少し血で汚れていたので余計に不安がっている
そういえば・・この血・・どこで・・あの時襲われた時に汚れたのだろうか・・それにしても・・
「どうしたの血まみれじゃない!!!」
「あ・・ただいま朔ちゃん」
「ただいまはいいから!!弁慶さん!!!」
「え・・あ・・ちょっと待ってこれは・・っっ」
「ほらっ姫君行くよ」
「ちょっ待ってヒノエくん!!!ななななな・・何で抱き上げようと・・きゃっ!!」
「いいからいいから・・神子姫達は悪いけど弁慶の奴を呼んできてくれるかい??」
「はいっ」
そう言って走っていってしまう望美ちゃん
あ―と唖然した顔をする私を抱き上げたまま部屋に向かうヒノエくん
何だか少し怒っているらしくその顔は怖い
うぅと思いながら目線をずらす
「・・まったくしょうがない姫君だね」
「・・・すいません・・」
「今回ばかりは誤ったって許さないよ」
「・・・ヒノエくん・・??」
「姫君に聞いたよ足手まといにならないよう捕まったら舌を噛むなんて言ったそうじゃないか」
「・・・・うぅ・・(望美ちゃんの喋り魔!!!)」
「真面目に聞いてくれ・・それにそのまま出て行って帰りは月が登りきった時刻・・心配するも通り越して不安だよ」
「・・・・・だって九朗さんあれぐらい言わないと認めてくれないと思って」
「そんな理由じゃないんだろ本当は」
「・・・・(うわぁ何故それを)」
苦笑する私にはぁとため息を吐くヒノエくん
どうやら本当に心配してくれたらしい
ため息を吐いた後の悲しそうな顔に罪悪感を感じる
「俺は姫君に死んで欲しいなんて望んでないよ」
「・・私だって望まないよ・・」
「ならどうして・・あんな事言ったんだい??」
「・・・・・・・それは・・・言えない・・」
「へぇココまで不安にさせておいて言えないとは・・・本当に困った姫君だね」
私の顎をくいっと上にあげて私のさ迷っていた視線を自分の視線と絡ませる
綺麗な真紅の目に私が映る
あまりに綺麗な顔立ちで顔が思ったよりも凄く赤面する
唇をかみ締める
「今は言えない・・これだけは譲れないでも・・必ず言うから」
「・・・本当だね??」
「うん・・時が来たら絶対に言う約束する」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ・・・・しょうがない・・今はそれで許そうかな・・・」
「その時は僕にも教えてくださいね」
すっと笑う弁慶さんに固まる私とヒノエくん
いつのまに入ってきていたのか手にはクスリや包帯が握られていた
沈黙が続く・・最初に破ったのはやっとこさ覚醒したヒノエくんだった
「アンタどっから入ってきた」
「いえ余りに2人いい雰囲気だったので邪魔してはいけないかと思いまして」
「これからいい雰囲気ってトコでアンタがぶっ壊したんだよ!!」
「そうですか??それはすいません・・でも彼女の怪我のコトもありましたから」
「あのっ私怪我なんてしてませんよ!!!」
何とか覚醒した私が首をブンブン振って否定する
「え??でも血が」
「コレは・・えーと・・・そうですっトマトなんです!!」
「随分と本格的なトマトだね血の匂いがプンプンするけど??」
「さんそんな嘘はいいですから・・ちゃんと話して下さい」
「う・・・・解りました」
その後・・将臣くんに会った事・・襲われた事・・この血はその人達のものだという事
全部白状した
「私は・・頬をかす・・アレ・・??」
「どうかしましたか??」
「頬を掠めたはずなのに・・傷がない・・」
「思い違いじゃなかったのかい??」
「・・・・・・そうなのかな・・」
「ちょっと失礼しますね・・」
私の髪をはらって私が触っていたらへんを弁慶さんも見るが
傷は無い・・傷跡すらない
どうして・・??・・やっぱりあの声がして気を失った時・・何か
そう思ったが・・将臣くんのあの笑顔が頭をよぎって顔を左右に振った
「さん??」
「・・何でも・・ありません・・」
「なんでもないじゃないだろ姫君・・顔色が悪いぜ??」
「少し休んだ方がいいかもしれませんね・・この話はまた今度です・・」
「・・・・・すいません何か色々と・・」
「いいんですよ・・ゆっくり休んでください」
そう言ってヒノエくんと弁慶さんは部屋から出て行った
私は着物を着替え布団に入る
何だか・・嫌な気持ちがする・・あのときの声・・一体アレは・・
『代わって・・貴方を傷つけた奴は許さない』
あの声が頭から離れない・・
許さない・・あの後・・あの男の人達はどうしたんだろう??
なんで私の着物に血が??・・
「・・・・・もう寝ないと本当に・・怒られちゃいそうだな・・・」
月の光が障子の隙間を通って部屋に入っている
私はジーッとそれを見つめ
そのうち瞼を閉じた